DISCOGRAPHY

川村旭芳 筑前琵琶のしらべ〜源平一ノ谷合戦〜

CD 川村旭芳 筑前琵琶のしらべ〜源平一ノ谷合戦〜 収録曲解説


1.『祇園精舎』
 「平家物語」原文より/作曲 川村旭芳

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
おごれる人も久しからず 唯春の夜の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ 偏に風の前の塵に同じ


2.『若き敦盛』
 作詞 西條八十/作曲 三世橘旭翁

一ノ谷合戦で平家軍は、源義経の逆落しの奇襲により討ち負かされ、
命あるものは次々と舟で沖へと逃れてゆきます。
その中に一人遅れて海中に馬を進める武将がありました。
源氏の荒武者 熊谷直実は、呼び返し組み伏せて首を討とうとしますが、
見ると我が子と同じ歳頃の美しい公達でした。
直実は助けたいと思いますが、背後には源氏の軍が迫っており、
涙ながらに首を掻き斬ったのでした。
笛の名手として知られる平敦盛の最期を詠った名曲です。


3.『逆落し』
 作詞 川村素子/作曲 川村旭芳

戦の神と後の世までも称えられる源義経の名を、
一躍世に知らしめるきっかけとなった奇襲戦。
「鹿も四つ足 馬も四つ足 鹿の越えゆくこの坂路
馬の越せない道理はないと 大将義経真先に♪」
と、かつて小学唱歌にも歌われた、お馴染みの名場面です。
NHK大河ドラマ『義経』が放映された平成17年に、
神戸市主催「源平歴史講演会」での演奏依頼を受け、
母 川村素子の作詞により発表したオリジナル曲です。


こうし たいらのともあきら


4.『孝子 平知章』
 作詞 池田寿/作曲 二代柴田旭堂

壇ノ浦で「見るべきほどのことは見つ」という名言を遺して果てた平家の勇将 平知盛。
その嫡子 知章は、一ノ谷合戦で父の身代りとなって討死しました。
我が子が敵の刃にかかる姿を目の当たりにしながら、帝を守護するため
海へと急がねばならなかった父 知盛の心中は、いかばかりだったことでしょう。
現在、神戸市長田区大日の明泉寺に知章のお墓があります。
この琵琶曲は、柴田旭堂師が明泉寺奉納のために作曲したものです。

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